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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第79章 邂逅


「あの……涼太」

みわが、気まずそうに顔を上げた。
少し上目遣いになっているのは、わざとじゃない……からタチが悪いんスけど!

「ん?」

「私……男慣れしてないように、見える?」

「ぶっ」

危うくザクロジュースを噴くとこだった。

「なんで!?」

「あ……ごめんね、なんか最近そう言われる事が多くて……」

待て、一体どういうシチュエーションで?
ってかみわの周りにはそんなコト言う無神経な男がそんないっぱいいんのか。

ツッコミどころ満載で、どこからツッコもうか……と思ったけど、まずはみわの疑問に答えなきゃ。

「んー……そうっスね、確かに遊んでるようには見えないっスわ」

上手く言えないけど、なんだろーな……清潔感? 清楚? 儚げ?
でも、ナヨナヨと頼りない感じがするかというと、そうじゃなくて。
強い瞳の力に、引き込まれるような感じ。

不思議な魅力だよなぁ。

「なんか、あんなにも言われ続けると、どうにかしなきゃいけないような気がして……」

そして、この真面目さ。
真っ直ぐすぎて、なんつーか、あんな事があったのに全然心が汚れないっていうか。
なんなんスか、このコは。

「いや、どうにかなるモンじゃないし、気にしなくていいんじゃないっスか。実際は彼氏持ちだし」

「うん……そう言っても、なかなか信じて貰えないんだよね」

「困ってるならオレ、顔出すよ」

「ううん、違うの! 困ってはいないよ、大丈夫!」

オーバーなくらいに両手を広げ、首を左右にぶんぶん振る。

マジで、片っ端からそんなヤツら締めあげていきたいトコだけど、みわを困らせる気はないし……。
なんか、対策が必要か。

「男慣れ、ねぇ……」

腕の中で可愛く啼く姿を思い出す。
目を潤ませて、無意識に腰を揺らして感じるみわの顔。

「オレには抱かれ慣れてるっスけどね、みわ」

みわは、飲んでたシトラスティーが変なトコに入ったらしく、暫くむせていた。

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