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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第79章 邂逅


ぬるり、彼と繋がっていた部分をタオルが滑ると、自分でも分かるくらい濡れている。

「みわ……ここ、拭いても拭いても溢れてくる」

「ちょっ、も、もう大丈夫だからっ!」

慌ててタオルを奪い取ると、涼太はまた肩を揺らしてくつくつと笑った。

「もー、今更っしょ? オレ、みわのぜーんぶ知ってるんスよ?」

「うっ」

反論出来ない。
言葉通り、涼太には全部知られてしまっているから。
みっともない所も、見られたくない所も。

でも、そうじゃなくて……。

どんなに慣れたって、知られてたって、恥ずかしいものは恥ずかしいんだもん。
いつかはそんな事、なくなるのかな?
……想像出来ない。

「ま、いいんスけどね。恥ずかしがってるのをイジめるのも好きだし」

ダメだ。
涼太はすっごく楽しんでるけど、うまい返しが見つからない。

笑われながら、慌てて衣類を身に付ける。
手に力が入らなくて、億劫だ。

「手伝おうか? 手が滑って脱がしちゃうかもしんないっスけど」

「けっ、結構ですっ!」

ああもう、顔が熱い。
彼とひとつになっていた部分は、まだ疼いてる。

どれだけ欲深い女なんだろう。

「やっぱり車の中だと騎乗位のがやりやすかったかもしんないっスね。もっかいやってみる?」

涼太は自分の衣服を戻しながら、とんでもない事を言い出す。

「も、もう、お腹いっぱいだから大丈夫」

「いっつも思うけど、みわのその言い方メチャクチャエロいの、分かってる?」

「ほあ!?」

何、どこが!?
涼太はすっごく楽しそう。

相変わらず、ずっと彼のペースだ。
でも……心地良い。

言葉の裏側にある涼太の優しさが、分かるから。
これは、他の男性では得られない感覚なんだって、身を以て知った。

「ぷ、冗談っスよ。寄り道してごめん。じゃ、帰ろっか」

そう言いながら差し出されたのは、お茶のペットボトル。

私が気に入って飲んでいるものだ。
本当に私は、涼太にして貰うばっかり。





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