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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第24章 引越し


「あ、みわっち……」

ダイニングテーブルの方を振り返ると、みわっちが眠っていた。
退屈だったよな。悪いことしちゃったっスわ……。

「アレ神崎? 寝てる?」

「オレちょっとベッドに運んでくるっス。少し眠れば目、覚ますと思うんで……」

あれだけオレたちが騒いでても起きないんだ。
合宿の疲れが出たんだろう。

「みわっち、ちょっとごめんね」

運ぼうとするとわずかに抵抗を見せた。

「……やぁ……」

「……こんな所で寝てたら身体痛くなっちゃうっスよ……」

反応のない彼女の身体を抱きかかえる。
さっきダメって言われたけど、このまま放ってはおけない。

みわっちが寝ぼけて、オレの首に腕を回してきた。

「ん〜……きせくん……」

「ん、つかまってて」

甘えた声。
センパイたちがこちらを見ている気配に気づく。

みわっち、めっちゃくちゃ可愛いけど、ふたりきりの時の声出しちゃダメっスよ……。

暖かい身体をギュッと抱き締めて、寝室へ向かった。

広いベッドの真ん中にみわっちを寝かせる。

「ん……」

みわっちの寝顔。
安心しきったその顔に、思わず欲情する。

首筋に触れ、胸元から手を差し入れそうになり、我にかえる。
センパイたちがいるのに、何考えてんだ。

グッと堪えて、おでこにキスを落とした。

「……おやすみ、みわっち」




「おー黄瀬、おかえり」

なんかビミョウな空気だ。
笠松センパイなんて明らかに顔を赤くしてるし。

「なんていうか、お前ら、ホントに付き合ってるんだなーって思ったよ」

「え、森山センパイ信じてくれてなかったんスか?」

「いやそうじゃないけどさ、さっきの見て、神崎も黄瀬にはちゃんと甘えてんだな〜って思ってさ」

「普段黄瀬が神崎に注意されてるイメージしかないから、俺もちょっとびっくりしたかな。なあ笠松?」

森山センパイと小堀センパイが口々に言う。

「ま、まあ、恋人同士なら、そういうもんなんじゃねえの」

笠松センパイの顔の赤さがヤバい。

「小堀センパイもうやめてください。笠松センパイが限界っスよ」

「うるせえ黄瀬! シバくぞ!」

「も、もうシバいてるじゃないっスか!」




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