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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第78章 交錯


全日本……みわとの未来……今年のインカレ制覇に向けて。
考えなきゃならない事も、やらなきゃならない事も山ほどある。

これから先は、ひたすら責任だけが増えていって、どんどんと自由がなくなるんだろう。

好き勝手やっていられるのは、きっと今だけ。
でも、それも悪くない。
大事なものが増えていくのは嬉しい。
自分以外のヒトを大切に出来る自分も、嫌いじゃない。

それに、自由がなくなって、色んなものでがんじがらめになるからこそ分かる、ヒトとの縁の大切さ。

一度繋がった縁は、切れない。
見えなくなる事もあるかもしんないけど、切れることはないんだ。
全部全部、繋がっている。

「……で、青峰っちはもう寝てるんスか」

後部座席から聞こえるのは、ひっくいイビキ。
ついさっきまで会話してたのに、あっという間に夢の中へ行ってしまったらしい。
相変わらずマイペースすぎんでしょ!

火神っちに助手席に乗って貰って良かった。
ま、行き先はナビが教えてくれるからいいんだけど、やっぱり話し相手が欲しいっつか。

青峰っちも火神っちも、服の上からでも分かる。
筋肉のつき方が、高校時代のそれとは全くレベルの違うものになっている。

顔つきも……別人と言ってもおかしくないほどだ。

時の経過が、見た目で分かる……んだけど。
昔よりも何倍も成長しているんだろうという事が、見るからにそうなんだけど。

このヒト達、中身はやっぱり全然変わってない。

結局、インタビュー会場に着いても青峰っちは寝ぼけテンション。
寝ぼけてなくても面倒臭がるのはおんなじだけど、インタビュアーの女性は、途中から質問を振らなくなった。

火神っちは、どちらかというと無難にこなしている。
……ように見えて時々おかしな日本語が飛び出すから、終始笑いに包まれていた。

結局午前中にインタビューと写真撮影を終えて、午後は全日本の練習へと向かった。



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