第77章 共栄
「あ、ん……やぁ、ん、んっ」
口に含んだ胸の先端は、もうすっかり硬くなって。
甘噛みすると、顔を真っ赤にして首を左右に振りながら喘ぐのが可愛い。
みわのナカは、すっかり柔らかくなってる。
びくんびくんと浮き上がる腰とは別に、にゅるにゅるとうねる襞。
オレの身体は、ここに入る快感を覚えてる。
触ってるだけで、背筋がゾクゾクする。
「もーホントさ、クセになるんスよ」
「あぁッ……」
部屋に響くのは、みわの喘ぎ声と淫らな水音と、振動音。
ん、……振動音?
「りょ、た、待っ、でん、わ」
「電話?」
確かに、枕元に置いてあったとみられるみわのスマホが、床に転がってブーブーと着信を告げている。
「あっん、おばあちゃん、かも、ぁ」
「どれどれ」
着信画面を覗くと、そこに表示されてたのはみわのお祖母さん……じゃなくて。
「ん? あいだ……ひさし……?」
突然の男性の名前に、一瞬思考が停止する。
みわの知り合いの男性は、オレも知ってるはず。
誰だ、あいだひさし。
誰。
うっかり考え込んで手の力を緩めてしまい、するりとみわの腕が逃げていく。
ちゅぷ、と可愛い音を立てて抜けていく指。
みわは、布団を転がってスマホを手に取った。
「みわ、あいだひさしって誰」
「はぁ、は……あ、マクセさん」
「……は? マクセサン? いや、今あいだひさしって出てたけど」
「あいだひさし……? 間に久しいに瀬、で間久瀬……マクセさん、だけど……」
間久瀬……?
「マクセサンってそんな漢字だったっけ」
「涼太、前にマクセさんから名刺貰ったんじゃなかったっけ……」
「どっかいったっスもん」
そんな事を言ってる間に、着信画面は消えてトップ画面が表示される。
「あっ、切れちゃった……後で掛け直そう。もしかして、涼太の全日本入りのことかな」
ウキウキと声を弾ませるみわ、すっかりさっきまでの雰囲気は消し飛んでしまっている。
マクセサン……マジで、許さねえんスけど。