第77章 共栄
「はい」
破片の片付けも終わったらしいあきサンがオレの目の前に置いたのは……ホットコーヒー。
いいニオイだな〜なんて思いながら嗅いでたけど、まさかオレのだったとは。
「ミルクだ砂糖だは勝手に入れてよね。あんたの好みなんて知らないし」
「ん、今日はブラックで大丈夫っス。あんがとね。オレ、部屋に戻るっスわ」
ツンデレか。
あきサンはツンデレだったのか。
そんな新発見がありつつ、少し様子がヘンなあきサンと別れて、オレはマグカップを手にみわの部屋へ戻った。
みわを眺めながら、布団の脇に置かれた小さなテーブルにコーヒーを置く。
胸元の布団がゆっくり上下していて……突然、止まる。
驚いて顔を覗き込むと、ころころ大きな瞳と目が合った。
「いい……香り……コーヒー?」
「ごめん、起こしたっスか」
「ううん、丁度夢の醒め際だったから大丈夫……おはよう」
酷い声。
すっかり嗄れて……。
「ごめんね、おはよっス」
みわは、ふわりと力なく微笑むと起き上がろうとして、体勢を変える。
コロンと転がってうつ伏せの姿勢になってから、腕の力で起き……上がれず、ボフンとまた布団の波に飲まれた。
「あれ……ちからが」
「まだ寝てなって」
そうだろう。
この細い足を掴んで左右に大きく開き、ぐっちょぐちょのナカに何度も自分のモノを突き立てた。
熱くて、ぬるぬるとしたソコに入れると、きゅうきゅうと締め付ける襞がまた興奮を煽って。
最後には、気持ち良すぎておかしくなる、許してお願いと懇願するみわを眺めながら、何度も。
……やべ、またイケナイ妄想を。
「コーヒー……ひとくち、貰っていい?」
「うん」
背中を支えて上半身を起こすと、みわはそっとマグカップに口をつけた。
「ん……苦いけど、目が覚めるね」
みわの、そっと囁くような喋り方が好きだ。