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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第77章 共栄


「あーゴメン、着てないヤツ、ないんスよ」

元々、持って来た着替えに余裕はなかった。
足りなくなったら洗えばいいし、そうじゃなければ最悪、どっかで買えばいいかなって、その程度だ。

みわが折角貸して欲しいと言ってくれたんだけど、もう残りの着替えはなかった。

んだけど……

「あの、涼太が嫌じゃなければ、着たやつでも、いいんだけど」

「……?」

どういう事っスか?
そう聞こうとして、みわの真っ赤な顔が目に入って、気が付いた。

……

「えっと……それは……オレの香りがあれば、近くにいる気がするの、ってヤツっスか?」

ちょっとからかった感じで、気軽に返事出来るようにしたつもりだったのに、みわは更に顔の色を濃く染めて、布団の中に逃げ込んでしまった。

……何この可愛い生き物。

「みわちゃーん」

「やっぱりなんでもないっ!」

もぞもぞと布団の中で逃げようとしてるらしいみわを、布団の上から抱きしめて捕まえた。

「これ、2回戦のお誘いっスね?」

「へ、へ!?」

「だってそんな可愛いコト言われたらさ」

「ち、ちが、違うっ!」

「だってみわ、さっき1回しかイッてないし?」

「回数の問題じゃなくて!」

量より質?
いやいや、どっちも譲れない。

高品質の快感を、大量に。
そしたら、やめられなくなるでしょ?

布団の中に手を突っ込むと、すべすべのみわの肌に触れる。

オレを全部包み込んでくれる、みわの身体。

……無理させちゃダメだって、みわの負担の方が大きいって……分かって、るんだけど。

「涼太っ!」

「ごめん、みわ……きっとあと10年もしたらこの性欲も落ち着いてるだろうから、許して」

撫でるように、擦るように肌に触れる。
オレのニオイが、こびりつけばいい。
誰と居ても匂うように。

そんな、マーキングみたいにして、みわを抱いた。



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