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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第77章 共栄


「ん、んん!?」

なに、なに!?

何、今運転席の涼太が、
こっちを向いたと思ったら、ちょっと?!

ぱすぱすと彼の肩を叩くと、思ったよりもすんなりと唇が離れる。

「ん? どしたんスか?」

きょとん、不思議そうな顔。
悪気は、まったくなし。

「ちょ、りょ、涼太って、どうしていきなりキス、するの!?」

来れないと思ってたのに突然来てくれて、こんな突然普段と違う顔を見せられて、ドキドキさせられっぱなしなのに、どうしてもっとドキドキするような事、するの!?

「ん〜? みわはしたくない?」

「ちょっ、それは」

「オレ、したい」

「わ、ねえ、聞いてるの、っ」

再び詰まる距離。
車って、なんか変。
独特の香りに混じって、涼太の部屋みたいに涼太の匂いがする。

窓からは外が丸見えなのに、まるで室内みたいな、なんか上手く言えないけれど、なんか変。
落ち着くけど、なんか落ち着かない。

「みわが動揺してんの、可愛くてさ」

「っ、ん……ッ」

薄くて柔らかい唇が、何かを試すように触れてくる。
じん、じん。

どんどん、地熱で温められるみたいに、じわじわと身体が熱を持っていく。

オレの事、欲しいでしょ?
そう言っているようで。

ダメだダメだと頭の中では赤信号な筈なのに、それすらもぼやけて、本当は青信号だったんじゃないかって思えてきて。

頭がぼんやりしてきたところで、再び唇は離れた。

「みわ」

「……っは、はい」

「黒子っちに、どこ触られたの?」

……え?
黒子くん?

一拍置いて、あの玄関での出来事を思い出す。

何か変な事があったんじゃないのかと、心配してくれてるんだ。

「大丈夫、触られてないよ」

「ここ?」

する、触れたのは左胸。
服の上から、撫でるように触れる。

「っ、だから、触られて……ないって、ば」

止まることのない手にゆっくりと揉みしだかれて、呼吸が、乱れていく。



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