第21章 夏合宿 ー4日目ー
本能に抗ってなんとか薄目を開けると、黄瀬くんがじっと私を見ている。
「や……見ないでっ……」
こんな恥ずかしいとこ、見ないで……!
「みわっち、最高に可愛い……ちょっとごめんね」
そう言うと、黄瀬くんの右手の指が、口の中に入ってきた。
「んん……!?」
「舌じゃ届かないとこがあるっスからね……」
太い指は口中を動き回る。ある程度全体を愛撫したら、上顎の奥を擦り出した。
指なのに、まるで触手のように柔らかく、ねっとりと気持ちいい所を弄られると、自分の下半身まで愛撫をされているような感覚に陥る。
「あっあっ、んあ……ッ」
「みわっち、ここ弱いんスよね」
くすぐったいような快感が這い上がり、全身を震わせ、理性を飛ばしていく。
黄瀬くんが……みてる……。
気付けば、空いた左手で浴衣は既に脱がされていた。
下着が冷たく感じる。
「……昨日もそうだったけど、みわっち、気持ち悪いでしょ、下着」
黄瀬くんが下着に手をかけるが、身体は全く抵抗しようとしてくれない。
脱がされた下着と秘部の間に、透き通った糸が引いているのが見えた。
「エッチっスね、みわっちのココ……」
指は口から引き抜かれ、こちらも秘部のように銀色に光る糸を引いた。
「みわっち、上も下ももう、ぐちゃぐちゃっスよ……」
もう、顔が熱くて爆発しそう。
恥ずかしい事ばっかり言って、反応見て楽しんでるんだ。
「はっ……やだぁ……言わないで……ッ!」
途端、黄瀬くんがパッと両手を離した。
「分かった。じゃー言わないっス。
どうして欲しいのかは、みわっちが言って?」
「……えっ?」
「みわっちがお願いすること全部してあげるから、言って?」
そう言ったきり、黄瀬くんは本当に全く触れて来ない。
にこにこと嬉しそうにこちらの様子を伺っている。
身体が疼く。
中途半端に叩き起こされた欲望が、胸の中でぐるぐる回ってる。
「今日はもう終わりにして寝る?」
黄瀬くんはわざと言っている。
恥ずかしさの方が勝って、言葉が出てこない。
辛うじて浮かんだ言葉を出すので精一杯。
「まだ……寝たく、ない……」
「そうっスか。じゃあどうする?」
妖艶な瞳に見つめられて、……まだ、夜は長そうです。