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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第74章 惑乱


きちんと文になっていたり、単語が途切れ途切れに出てきたり。
早口になったり、ゆっくりになったり。

カウンセリングでも、ここまで話していないんじゃないだろうか。

手は氷のように冷たく、ずっと小刻みに震えている。

みわの言葉を、オレなりに頭の中で組み立てる。

みわは着ているものを剥がれ、直ぐに輪姦モノの……撮影が始まった。

彼女の小さな口にナイフがあてがわれ、無理矢理、足を開かされる。

前戯など勿論ある訳もなく、1人目の男が挿入した。

「ごめん、なさい……結局、何人にされたのかは、分からない、の……」

「いいんスよ、みわ。無理に思い出さなくて」

「挿れられる、と、痛くて、とにかく、痛くて……あ、あぁ、うあ、あ」

「みわ」

みわは、両手で腕を抱えて、ベッドの上でうずくまってしまった。

「やめて、いたい、って、でも、声、出なくて、やだ、って、私、思って、たのに、」

「うん、うん」

そっと抱きしめると、その身体がぶるぶると震えていることに気づく。

「あ、あー、ああ、うぅ、あ、ああ」

「みわ、大丈夫、もう終わった。大丈夫、大丈夫」

……みわは、行為が始まってから少しの間、記憶があやふやになってしまっているようだ。

しかし、その曖昧な記憶を補完するように、警察での映像の確認作業があった。

画面の中のみわは人形のようで、表情もなく、虚ろな瞳は1点を見つめたまま、ただひたすら乱暴な律動に揺らされているだけだったという。

そこまで見てパニックになってしまい、その先はまだ見れなかったらしい。

当然だ。
なんでそんな確認をしなきゃなんないのか、怒りがふつふつと湧き上がってくる。


「……私、言わされた、の」

「……」

"なんて?"って聞き返していいのか。聞き返さない方がいいのか。

でも、無言は良くない、だろう。

「……うん?」

やっと、それだけ返せた。


「アンアン喘げ、って。気持ちいい、いっちゃう、って言え……って」

画面の向こう側のみわは、言われた通りに、無表情で……大きな声で喘いでいたという。



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