第73章 散華
ビクン、ビクンとみわの背が反り返り、爪先まで伸びきってから、だらりと全身が弛緩した。
絶頂を迎えた蜜壺だけは変わらず潤い、オレを吸い上げている。
「ぁ、う、りょ、た……」
もうオレが与える快感しか感じられない、そんな表情が堪らない。
「りょーた……も、はなさ、ないで」
「みわ……離さない、っスよ……」
嬌声に煽られて、ぴくぴくと震える身体を抱き締めるように抱え、更に奥までグイグイと突きまくる。
こんな快感、オレも長く保ちそうにない。
「あ……っ、あっ、あ、りょ、あっ」
華奢な身体がオレの腰使いに合わせて揺れ、シーツの波に埋もれていく。
更に律動に合わせて細い足と柔らかい2つのふくらみが揺れる。
その姿を見ているだけで、痛いほど勃ち上がった自身が、更に怒張するのを感じてしまう。
「みわ……っ、う」
「あ、りょ、た……すき……」
腰を強く打ち付けると、肌同士がぶつかり合って乾いた音が響く。
欲望のままに、ひたすら突き上げた。
みわが、欲しくて。
「みわ……全部ちょーだい」
「あっ、ぅ、……も、これ、全部……」
「みわの……未来」
「……未来、っ?」
「みわの未来も、全部欲しい」
「そんな、の……どうしたらい、っいの?
んっ! あ、あァ……ッ」
強烈な快楽という、一種の地獄のようなものに必死に抗うべく、目をぎゅっと閉じている姿がなんだかとてもいじらしくて。
でも……
「みわ……目を閉じないで。
オレを、見て」
オレだけを、見て欲しい。
「はぁ……ぁ、ん」
「ね、みわ、ほら」
「あぁ……っ!!」
うっすらと開いた瞳も、激しく突き上げるとまた固く閉じてしまう。
「ダメ、っスよ、みわ……目を開けて。
みわのナカにいるのは、誰?」
乱れる息をそのままに、ひたすら腰を振り続ける。
「ぃあ……っ、や」
「みわ、言ってごらん」
「あ……ァ、りょう、りょうた」
トロけた目と、トロトロのナカがオレの残り僅かな理性まで溶かしていく。