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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第19章 夏合宿 ー2日目ー


午後の練習が終わり、部員達は体育館の清掃後、走って宿まで戻る。
私はそれを見送ってから戸締りをし、大量の荷物を車に積んだ。

後部座席には、私と体調を崩した2人が座る。
2人は隣同士に座って、シートを倒して安静にするように。

それより後ろは全て荷物のスペースなので、黄瀬くんは助手席に座って貰って、移動することになった。

丁度私の目の前が助手席なので、シートの間から黄瀬くんのキレイな髪が見える。

発車してしばらく黄瀬くんに見とれていた。

窓に寄りかかると、黄瀬くんの左耳のピアスが見えた。
夕陽を浴びているせいか、キラキラしてる。

黄瀬くんがこちらに気づいて、振り向いて微笑んでくれた。


……なんか、気分が悪い……。
車酔いした、かな……。
暑い……。

思えば、気をつけていたつもりだけど、夕方は日中に比べてあまり水分をとっていなかった。

慌ててドリンクを飲もうとしたが、だるくて身体が動かない。

ちょっと、まずいかも……

「き、きせ、くん……」

「ん? どしたんスか?」

殆ど声が出てなかったのに、黄瀬くんはすぐに振り向いてくれた。

「飲み物……貰えるかな……」

「いいっスよ! ハイ!」

「ありがと……」

スポーツドリンクが喉から染み渡る。

「……みわっち? 顔赤いけど……気分悪い?」

「ちょっとだけ……なんか今日は疲れたから……少し、目を閉じていようかなって……」

「うん、着いたら起こすから。あんま無理しないで」

とにかく身体が怠い。
今だけ、少しだけ……。
ゆっくり、ゆっくりと目を閉じた。




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