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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第73章 散華


"愛してる"と、伝えた事がある。

モチロンあの時だって、大袈裟に言ったわけでも、ましてや嘘をついたわけでもない。

でも、今の気持ちは、あの時よりも、もっともっと先にある、そんな感じ。

この、胸を占める気持ちをなんと表現したらいいんだろう。

「みわ」

「涼太……うれしい……けど私、そんな風に言って貰える価値なんて、何も無いのに」

ポロポロと零れ落ちる涙が、唇を濡らし、顎を濡らし、鎖骨を濡らしていく。

それが美しくて、流れを追うように視線を泳がせていると、その源である濡れた瞳が一瞬目に入って、反射的にまた唇を塞いだ。

舌が、絡み合う。

戸惑うようにしていた彼女も、次第に応じてくれる。

愛おしくて、愛おしくて。

「ん……っ、ふ」

「……みわ、何言ってんの」

オレがみわのどこに惚れたか、言わなきゃ分かんないんスか?

……そう言おうとして、やめた。

全部、言う。



みわへの想いと言葉が、熱となって燻って体内で暴発しそうだ。

唇を繋げたまま、彼女の柔らかい素材のニットに手を差し入れる。

ニットよりも更に柔らかい肌に、触れた。

細くくびれた腰を撫でて、そのまま指は背中へ。

くっきりと浮き出た肩甲骨をさすると、唇の隙間から甘い吐息が漏れた。

「っ、ぁ」

「もう、止まんないから……
みわ、おとなしくオレに愛されて」

一瞬、ピクリと身体を震わせた後、小さく頷いて体重をオレに預けてきてくれた。

「みわ」

「涼太……ご、ごめんね」

「謝んないでってば……」

再び唇を塞いで、ゆっくりと押し倒した。


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