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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第72章 悋気


答えあぐねていると、私を抱き締めている涼太の腕に力が入り、私の身体はやすやすと抱き上げられた。

「……っ!?」

突然の出来事に驚いていると、そのまま室内を歩き、窓際に下ろされた事に気が付く。

顔面スレスレにある窓ガラスに、2人の顔が映っている。

「ねえ、みわ」

ガラスに映る琥珀色のはずの瞳は、無機質なモノクロに見えて。

その冷たい迫力は、まるで別人みたいだ。

その姿に目を奪われていると、長い指が首筋を這い上がり、唇を割って侵入してきた。

「ふぁ……!?」

指は口内を自由に動き回り、少しずつ、でも確実に快感を与えてくる。

質問されても、こんな状態じゃ答えられない。

「ぁ……は、あぅ、あの」

なんとか言葉を紡ごうとしても、動く指に阻まれて正しい音にならない。

「いーっスよ、もう喋んなくて」

涼太は何もなかったようにそう言い放つと、私のパンツに手をかけた。

彼に選んで貰ったスキニーパンツはあっという間にホックを解放され、下着の中へ指が入ろうとする気配を感じる。

こんな、こんなところで一体何を!?

もし、青峰さんが戻ってきたら……!

「ぅ……りょう、っあぅ!」

抵抗を試みた途端、下着の中を探る指が、敏感な蕾を擦り始めた。

口内を愛撫するように動く指も、緩む事がない。

まるで、脳内をかき混ぜられているかのような快感。

理性が、少しずつ溶け出していく気配がする。

「やっ、あぁ、やめ」

「みわはまだ、分かってないみたいだからさ……」

妖艶で、甘くて、でも容赦のない声。

「みわは誰のものか、身体に聞くことにするよ」

普段の柔らかい口調はすっかり息を潜め、獰猛な獣の様な雰囲気を醸している。

その言葉に合わせるように、指の動きが激しくなった。

「ひぁ、やあ、あっ、……!」

彼の巧みな指の動きに、情けないほどあっという間に絶頂を迎えた。

膝がガクガクと震える。

「っは、はぁ、はぁ……ッ」

強烈な快感に、立っていられない。
冷え切った窓ガラスに手をつき、なんとか体重を支える。

「や、りょうた、も、ゆるして」

隣の部屋には皆がいるのに。
もう、やめて。

「……だめっスよ。気絶するまで許さない」

いつもの優しい声は、そう言い放った。



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