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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第72章 悋気


どうしよう……。

私が行ったら……ダメ、なのかな?

でも、きっとさつきちゃんは待ってる。

でもでも、2人の邪魔をしちゃう?

でもでもでも、さつきちゃんは困るはず!

でもでもでもでも、困らないのかも!?

えっ、本当はどうして欲しいのかな!?

ああああ、どうしたらいいのか分からない!




「みわ、行くっスか?」

そう言って涼太は手を差し伸べてくれるけど、行き先は大浴場ではなく、緑間さんたちのところだろう。

「え、あの、私は……」

何がさつきちゃんのためになるんだろう……




決め兼ねて戸惑っていると、後ろから近づいてくる足音に気が付いた。




反射的に振り返ると、そこには浴衣姿の青峰さんが。



「あれ青峰っち、もう出たんスか?」


「おい赤司……オマエ、風呂、混浴なんて言ってなかったじゃねえか」


その頬には、くっきりと手形がついている。


「そうだったな、すまない。
何かトラブルがあったのか?」


「……なんでもねーよ」

すんなり謝られ、更に事情を聞かれたのが気まずかったのか、青峰さんは何も言わずに部屋へ入っていってしまった。



「なぁんだ、早かったっスね、青峰っち」

「予想外だったな」

「しかしまぁ、マンガみたいな手形つけて……
桃っちも素直じゃないっスねえ」


楽しんでいるような2人は放っておいて、私は大浴場へ向けて駆け出した。






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