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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第72章 悋気


青峰さんは、彼のプレースタイル同様に、全く行動が読めない。

さつきちゃんとは、どうなったのかな……。
さつきちゃん、自分の恋愛になると鈍感だから。

青峰さんに、聞いてもいいのかな。
はぐらかされちゃうかな。

でも、もし2人が上手く想いを伝えられなくてすれ違っちゃってるだけなら、少しでもお手伝い、出来ないかな。


……お節介、かな。



「神崎」

青峰さんらしくない、少し潜めたような声。
誰にも、聞かれたくない。
そんな……声だ。

「はい」



「……いや、なんでもねー」



「そう……ですか?」


……。

お節介、かな……。

だよね……。


でも……



「……みわちゃん、お昼行こう!」

コートの中で紫原さんにお茶を渡していたさつきちゃんが、こちらに大きく手を振っている。

「う、うん、行こう!」


……やっぱり、軽々しく首を突っ込む事じゃないかな。

慌てて荷物を手にし、さつきちゃんの元へ向かった。





年末まで営業している飲食店は殆どなく、仕方なく駅前にあるファミレスに入る事にした。

座席は、赤司さんが突然"公平にじゃんけんで決めよう"と言ったので、なんだか微妙な席配置になってしまった。

それにしても、赤司さんはどうしてあんなに楽しそうに言ってたんだろう?

公平に、って、何が公平なんだろ……?


私の席は、右にさつきちゃん、左に青峰さん、前は黒子くん。

右斜め前には緑間さん、
左斜め前には赤司さんが座っている。

涼太は向かい側の一番左端…一番遠い席だ。

でも、いつも一緒にいるんだから、いいよね。

普段話があまりできないような人達とお話できるのは貴重。

でも、この面子でポンポンと話題が飛び出すわけもなく……

なんとなく、一問一答のように一言二言話すだけで、どうにも話が盛り上がらない。

「そう言えば、皆は卒業後、どうするんスか?」

そんな中、涼太がそう口火を切った。



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