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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第71章 笑顔


「ん、ぅ……んん」

どうして、キスってこんなに気持ちいいんだろう。

重なり合う吐息が熱くて、これだけで室内の温度を上げてしまいそう。

「ッ……ん」

無意識に揺れてしまう腰をなんとか止めたくて、咄嗟に涼太のユニフォームの腰部分を掴んでしまう。

キスの合間に見えた瞳は、試合中のギラギラした輝きとは異なる、艶っぽく濡れたものに変わっていて。

なんでそんなに格好良いの……ずるい。

「なんか……その掴み方、おねだりされてるみたいっスね……」

「え……」

涼太の指が、背中をなぞる。
彼よりも重量のない身体は、力強い腕に抱え込まれて、容易に反転させられてしまう。

ジャージの背中部分をするりと捲られ、繋がりをといた唇が肌を滑った。

「やっ、あ、っ!」

「みわ、背中弱いんスよね……かわい」

「ああッ……」

抑えようとしても、びくびくと跳ねるように反応してしまうのが抑えられない。

空いた腕でゆるゆると胸の頂を抓るように弄られて、身体の熱がどんどん上がっていく。

「あっ……ど、どして、こんなの……ッ」

「オレ、頑張ったから……ご褒美、ちょうだい?」

まるでゆっくりと味わうように動く唇に、指に……ここが何処だかを忘れてひたすらに声を上げてしまいそう……!

「ま、まって、やっぱり待って、ん、あ」

「……待てないよ、みわ」

骨張った大きな手が、太腿を撫でた。

「ッ!」

「みわ、声……我慢しないで」

内腿を探るように、付け根に向けて上がっていく指に神経が集中してしまう。

「はぁ、はぁ……ッ……!」





溶けかけている脳に、軽快な電子音が届いた。

……携帯の、着信音?

音のする方に目をやると、涼太が脱ぎ捨てたウィンドブレーカーから聞こえてくる。

「涼太、電話」

きっと、さつきちゃんだ!

さっき赤司さんが、後で連絡させるって言っていたし……!

「んー、あとでいーっスよ……」

涼太の指はおかまいなしに下着をなぞるようにして触れてくる。

「だっ、だめ! 出て! 今出て!!
さつきちゃんからの大晦日の話だから!!」

これをきっかけに、冷静になって貰うしかない……!


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