• テキストサイズ

【黒バス:R18】解れゆくこころ

第71章 笑顔




僅かなインターバルを、少しでも皆の体力回復に充てる。

そして、第4Q。

泣いても笑っても、これが最後のピリオドだ。

あれほどの熱量の力同士のぶつかり合い。
どちらのチームも、消耗しきっているのは歴然。

それなのに、どちらも一歩も引かない。

コート内の熱気は、狂気と表現しても遜色ないものだった。

しかし、そんな集中力も、永遠に持続は出来ない。

「火神君!」

開始8分、火神さんが、黒子くんからのパスをファンブル(※)するという、普段では考えられないようなミス。

※ファンブル……1度手にしたボールを取り落としてしまうこと。

そのミスを涼太が見逃すはずもなく、奪ったボールをゴールへ沈めた。


残り2分。
スコアは170対170。

涼太も火神さんもゾーンが解け、限界が来ていた。

しかしその後の2分間、これは本当にバスケの試合かと思ってしまうほど、どちらのチームにも点が入らない展開が続く。

決死のディフェンス。
一心不乱のオフェンス。

それでも、どちらもゴールは決まらない。

あと10秒。



あと……5秒。



第4Q終了のブザーが鳴る。



スコアは不動、170対170のまま。



試合は、オーバータイム……延長戦に突入した。




/ 2455ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp