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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第71章 笑顔




いつもよりも空が高く感じ、澄み切った青色の中のいわし雲が美しい。

気が付けば、ジャージ1枚ではすっかり肌寒くなって。

自分で思っているよりもずっと、季節は駆け足で過ぎていった。




11月に入って、オレたちはそれぞれの進学先へ、推薦での入学を決めた。

みわは成績も内申も文句のつけようがないからいいけど、成績がそこまで良くないオレはスポーツ推薦枠。

笠松センパイには……まだ言ってない。
たまにはあのひとを、驚かせてやるって決めたんス。

チカゲさんから、笠松センパイは間違いなく次期主将候補だろうと聞いている。

流石、笠松幸男っスね。



それからはオレたちも変わらず毎日毎日バスケ漬けだ。

もう来月にはウィンターカップ本戦。
最後の試合。

IHでは怪我で一線を退いていたメンバーも、ウィンターカップに合わせて仕上げて来ている。

笠松クンと小堀クンとは、毎日のように練習後に自主練をしている。

公式戦でもスタメンとして出場し、経験値も上げてきた。

素直で、真っ直ぐで、何よりバスケが大好きな2人だ。

一緒にプレーしていて、技はまだ未熟な部分がありながらも、その気持ちだけはヒシヒシと伝わってくる。

あの2人は、間違いなく海常の柱になるだろう。

心配する事は何もない。
オレたちは、前を向いていくだけだ。



そして、借りを返す。




東京体育館、その地で。




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