第70章 特別
「……ッ、は……」
2人分の体重を受けて、ギシギシと軋むベッド。
力の入らない身体が、彼の律動に合わせてゆさゆさと揺れる。
涼太が激しく突き上げてきて、声がうまく音にならない。
「…………ァ」
「オレだけっスよ……こうしてみわを抱くのは。……ね?」
涼太を独占したい。
涼太に独占されたい。
独占したいって……思われたい。
「ぁあぁあ……ッ」
「……オレだけって言って、みわ」
「あん、あ、あッ、りょ、た……だけ……」
「……たまんないっス、ね……
ここ? みわのいいトコ」
分かってるくせに、聞くんだ。
涼太が、先端で浅い部分を擦って、ずるりと抜くと今度は一番奥まで突いて……
思わずのけ反ってしまうような感覚。
「やぁ、まって……」
りょうたが……気持ちいいところを……
いっぱい……するから……
「い、あぁ、あ……ぅ」
「ここ、グリグリすると……イッちゃうんスよね」
アツイ、身体が燃えそう。
「ふぁ、うぅん……」
「イッて、いいんスよ……っ」
「やあ、ッ、あぁーーッ……」
私は、子宮から全身に伝わるような快感に、ひたすら身を震わせる事しか出来なかった。
私が何度も絶頂を迎え、涼太も一度放出すると、ぐったりと私に身体を預けてきた。
「涼太……帰ってくるなりこんなにあっちこっち行って……疲れたでしょう」
空調が効いている部屋にも関わらず、額から流れる汗が凄い……。
「全然、問題ないっスよ……
ちょっと、センパイに妬いて無茶した」
「へ」
「楽しそうに……してたからさ。
ガキみたいに、嫉妬した」
お互い、まだ整わない呼吸で荒く息をついている。
涼太の手にも、力が入っていない。
「そんな事言ったら……私だって……
女の子たちに……嫉妬、したよ。
チカゲさんが横にいると……いつも、嫌な事考えちゃうし」
涼太はひとつ、大きく息をついた。
「……ゴメンね、不安にさせて」
「ううん、私の問題」
それだけじゃない。
……私の気持ちの問題は、まだあるの。
涼太の体重と体温を感じてふと目を閉じると、思いがけず夢の中に入ってしまった。