第16章 【番外編】Happy Birthday！！

「つか、そんな悩むなら直接
黄瀬に聞きゃいいじゃんよ」

「え〜、なんか黄瀬くんは
聞いたら素直に言ってくれない気がする……」

「なんじゃそりゃ」

「＂みわっちがくれる物なら
なんでも嬉しいっスよ☆＂とか言って……」

「ああ、今簡単に想像出来たわ」

「でしょう〜……」

黄瀬くんの欲しいもの。

欲しいもの。

バスケでの勝利？

上達？

…………………………。

先輩方にも相談してみようか……。



「ん？黄瀬の誕生日？あー……考えてないな
皆で練習後にメシでも食いに行くか」

「いいですね！ 焼肉！ 焼肉いきましょう！
お（れ）焼肉食べたいっす！」

「そういえば、黄瀬が観たがってた
NBAのDVDこないだ見つけたんだよな」

「アイスでも奢ってやっか」

み、みなさま……
流石……ポンポン出てくる……。

そうだよね、毎日長い時間一緒にいるんだ。
分からない私の方が、おかしいのかも……。




黄瀬くんはモデルもやってるし、
なんかオシャレなモノとかは
絶対私より詳しいしなあ……。

ネットで調べても、そうじゃない感満載の
アイテムしか出てこないし……。

うーーーーーーん…………。


うーーーーーーーーーーん…………。

「てかさ、みわがあげたいモン
あげりゃあいいじゃん。黄瀬なら何でも
喜ぶから」

「あげたい物、かあ……」

いつも側に置いておけるものがいいな……。
いつでも使って貰えるような。

ペンケース？
でも黄瀬くん、授業殆ど聞いてないしな……。

やっぱり、バスケに関するもの、かなあ……。
予算に余裕もあんまりないし……。

帰りにスポーツショップに
寄ってみようかな……。