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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第70章 特別


「みわ、ご馳走様。
めちゃめちゃ美味かった」

ぽんぽんとお腹を叩いて満足そうにしてくれる涼太。

流石男子高校生のスポーツマン、食べる量が全然違う。

あれだけ作った料理も、既に何も残っていない。

「えっと、ケーキは……」

「勿論まだまだ入るっスよ?
みわは作ってくれてただろうと思って」

「と、取ってくるね」

期待してくれていたって、こと?

ちょっと、タダでさえちょっと浮かれモードなのに、更に浮き足立ってしまう。

「可愛いっスね、その新しいワンピ。似合ってる」

「あっ……ありがとう」

服装も、気付いてくれた。
褒められちゃった。

なんかさっきから、私ばっかり喜ばせて貰ってるような気がする……。

私が彼を喜ばせてあげなきゃいけないのに。



「こ、今年は初心に戻りまして……
レアとベイクドの2層チーズケーキにしてみました……」

「うわ、すご! 初心っていうか、バッチリ進化してるじゃないスか!」

「お口に合えば……」

お菓子作りも、実はそんなに得意じゃない。
何度も何度も練習しなきゃ心配で。

涼太がスマートな手つきでケーキを口に運んでいく。

緊張して口の中が渇くのを、紅茶で潤して一所懸命ごまかしていた。



「……うまっ! みわコレ、店出せるっスよ!」

「良かったあ!」

……試作を繰り返して良かった!!

流石に試作しても全部は食べれなくて、おばあちゃんやあき、バスケ部マネージャーの皆に食べるのを手伝って貰ったんだ。

皆、ありがとう。
喜んで貰えたよ……!





すっかり料理もケーキも平らげて貰って、いよいよ、プレゼント……。

「涼太、ちょっと、ベランダまで来て貰ってもいいかな?」




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