第69章 偽り
新学期って、本当に毎日忙しくて。
週に1日練習の休みがあっても、今はおばあちゃんに会いに行くのが殆どだから、涼太と過ごす時間ってあまり取れなくて。
……久しぶりにふたりきりの時間を得た私たちは、食事もせずに布団の中に居た。
「あっ……あ……涼太、も……むり……」
「んー、もーちょい……」
「やっ、あ」
部活後だろうがなんだろうが、涼太の体力は底無し。
その快感から逃れようと上半身を捩ってシーツを掴んでも、大きな手が上から被さってきて、すぐに捕まってしまった。
「だーめ、逃がさない」
耳元で囁かれる、普段聞けないような低い声に、背筋までゾクゾクと痺れてしまう。
「ヤキモチ妬いてるみわ見てると、ムラムラするんスよね……」
指は優しく性感帯を刺激しながら、下半身は深くまで繋がっている。
腰を揺らされるたびに、次から次へと快感が送り込まれてくる。
「あっ……何それ……ッ、変、態!」
「うん、自覚症状アリっスわ……」
「も、も、ダメだよ……おしまいにしよ、アッ」
もう身体には力が全く入らないのに、奥を突かれると勝手にビクリと跳ね上がる。
「まーだだって、もっと……」
弾けそうな程熱くて太い屹立が、私の中をこれでもかというほど強く、荒く抉っていく。
「やぁんッ! ぁん、あぁ!」
「あ、その声、すげークる……」
もう、だめ。
「りょうた、もう、本当に……
だめ……ああ、あぁッ……!!」
視界が白く染まるのと同時に、涼太の熱が放出されたのを、薄い膜越しに感じた。
「はぁ……っ、し、信じられない……
も……しすぎ……」
起き上がろうと思うのに、腰が立たない。
まるで産まれたての子鹿だ。
「だって、なかなかふたりきりになれないんスもん、も、限界で……」
涼太も、肩を上下させてポタポタと汗を流している。
「ご飯、作らなきゃいけないのに……」
なんとかぷるぷると立ち上がろうとしているのに、涼太に腕を強く引かれ、呆気なく布団へ逆戻り。
「まだ、いいじゃないスか……」
この腕にすっぽりと包まれると……眠くなってしまうんだって……
「……あ、みわアレ、キレイに飾ってくれてるんスね」