第68章 際会
「そんな風に……思ったの」
照れたように微笑んでそう言う姿にすっかり目を奪われてしまった。
ずっと先が見えなくて悩んでいたみわ。
これで少しでも前進できれば。
オレも、支えたい。
「ちょ、ちょっ……涼太」
「ん? ……あ」
何故かオレのモノは気が付いたら物凄い勢いで大きくなっていた。
いや、無意識無意識。
みわも、背中に当たる感触で気がついたんだろう。
「ど、どうしたの?」
確かに今、甘い雰囲気なんてなかったけど。
「いや、いい女を見てたらつい、生殖行為をしろと本能が……」
「何言って、ばかぁ、あん、やっ……」
ホントに、感度良くなったっスね……。
すっかり膨らんだ胸の先端の蕾を、くりくりと指で弄る。
「嫌って割には結構……」
もう片方の手を太腿の間に滑らせると、その谷間にある茂みの下の泉には、既に粘液が分泌されているようだ。
「……これ、お湯とは違うよね」
「あっ、ん、イジワル」
「カワイイ」
「……んっ、ね、涼太」
「ん?」
「私も……」
みわが身体を捻って、オレの首元に抱きついてくる。
柔らかい唇が、頸動脈を辿る。
洗ったばかりの肌からボディソープの匂いが香った。
「……みわ?」
「私も、涼太に……する」
小さな口から飛び出した熱い舌が、オレの肌を滑っていく。
「……っ、あ」
「涼太……すき……」
その甘い囁きが、探るような舌や指が気持ちいい。
「うん……オレも」
好きな人と一緒に居られる幸せ。
身体を重ねることが出来る幸せ。
お互い、支え合うことが出来る幸せ。
ラブホの風呂場で彼女に攻められながら考えるのも可笑しいかもしれないけれど。
去年、みわに出会ってからオレの人生はガラリと変わった。
自分よりも大切な存在が出来た。
守りたいものが、出来た。
自分でも人間的にずっと成長したと思う。
1人で退屈に生きていたあの頃より。
快感に痺れていく身体を愛しい彼女に委ね、2人で快楽を貪った。