第68章 際会
「やっと……ちょっとだけ、本音言ってくれたっスね……」
「あ、っあ、ぐす」
目頭が熱くて、頭が痛くて、鼻が痛くて、身体はこれ以上にないくらい気持ちいい。
「一緒に、少しずつ思い出せばいいんスよ、焦らないで、ネ?」
一緒に……。
「……うん……」
胸を愛撫している涼太の首に腕を回すと、また優しくキスを落としてくれる。
「みわ……このまま、シよ?」
コロリと態度を変えて応じるのが恥ずかしくて。
返事の代わりに、ぎゅっと強く抱き着いた。
「オレ……けっこ、限界なんスけど……」
「……え?」
「久しぶりすぎて、止まんないかも……」
「っ!!?」
先程までの優しいキスが嘘のように、噛みつきそうな勢いで唇が重なってくる。
まるで食べられているような口づけに溺れそうになっていると、突然秘部を指が撫でた。
「っ、んうっ」
ぬるぬると蕾を刺激した後、指が中へ入ってくる。
「んんッ、ん……!!」
涼太の逞しい二の腕を掴んだ指先から力が抜けていく。
逆に身体は電流を流されているかのように、びくんびくんと勝手に反応してしまう。
「~~ッ! ふ、ぅ」
彼の余裕のなさが愛撫に表れている。
貪欲に求められているのが分かると自分の中心が熱を持ち、ずくずくと疼き始めた。
「……はぁっ」
唇と唇が離れると、2人の間を銀糸が繋ぐ。
「みわ」
いつもよりもずっと低い声で呼ばれて、思わず彼の目を見ると、それは既に深い興奮の色に染まっていた。
鍛えられた肩を上下させて荒い息を吐く一方で、ナカを探っている指はこれ以上にないほど優しく動いていて。
「暫くシてないから……ゆっくりほぐさないと」
ちゅく、ちゅくと音を立てながら奥まで探られていく感覚に、もう耐えられない。
貫かれたい、このひとに。
「りょーた……入ってきて……」
それを言うのはあまりに恥ずかしく、涼太の耳元でそっとお願いしたら、彼の肩がビクンと跳ねた。
「ちょ、みわ……余裕ナイんだから、煽らないで……はッ……もっと……ゆっくり」
「やあ、はやく……奥まで、いちばん、奥まで」
はしたない。みっともない。
分かっているけれど、彼に征服されたい。
お願い、何も考えたくない。
涼太のこと以外、何も。