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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第68章 際会


「みわ……抱かせて」

「あっ」

首筋を滑り降りていくキスが、温かくて気持ち良くて。

触れ合っている事がこんなにも嬉しいのに、素直にそれを感じられない。
どうしたらいいのか分からない。

「待って……っ、りょうた」

「ヤダ」

「や、やだじゃなくて!」

「なんでみわはオレや他人に優しいのに、自分には優しくしてあげらんないの?」

涼太の指先が私の胸の一番敏感なところを抓んで、舌で弄り始めた。

じわりと拡がっていく快感。

「ン、あ」

「みわ、このままじゃ壊れちゃうよ」

「ぁん……やッ」

「もう、ずっと言ってるでしょ、ひとりで抱えないでって……せめて、オレにだけは甘えてよ……」


ああ、左手が痺れる。


「誓うっスよ。たとえみわにどんな過去があったって、オレの気持ちは変わらないって」


優しく、しないで。


「みわ、好きだよ」


私だって、世界で一番、すき。
あなた無しではいられないほどに。


「ね、まだ信じてくれない?」


「信じてないわけじゃない、の」


こんなに私の事を想ってくれてるあなたを。
信じてる。



信じてる。感謝してる。
好き。誰よりも。なによりも。
だから……怖い。


私だって、何も考えずにこの腕の中で溺れていたい。

このひとだけを、感じていたい。

でも、それは許されない気がして。


「みわ」


でも、想いが溢れる。
触れ合っているところから、感情が流れ出しているみたいに。


「りょうた」


名前を呼ぶと、声と一緒に涙が零れた。
左手が、痛い。


「なんスか、みわ」



優しい目。
優しい声。
優しい愛撫。
優しい……ひと。


ああ、ぜんぶぜんぶ大好き。
こんな気持ち、抑えられる訳がないよ。



「涼太、好き、好き、好きなのに……怖い。
自分が、自分が分からないよ……っ」



私、このひとが好きなんです。


ごめんなさい。
許して、お母さん……。



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