第67章 想い
テーブルは凄いメンツが揃っていた。
メンバーは殆どが誠凛。
私たちの正面には誠凛監督の相田さん、主将の日向さん、伊月さん、木吉さん。それに秀徳2年、緑間さんと高尾さん。
こちら側には誠凛2年の黒子くん、火神さんに降旗さんだ。
他のメンバーたちは、今日は不参加みたい。
後は先ほどまで見た事のない1年生もいたけど、火神さんに何かを話してペコリと挨拶をして帰ってしまった。
既に9人もいるというのに、更に今来た4人が加わって13人の大所帯。
私達は全員、手前側の席に着いた。
ただでさえ人数が多いのに、更に大柄な男性がこれだけいると、物凄い圧迫感だ。
早川先輩も中村先輩も、帰って正解だったのかもしれません……。
「はい、それじゃあ皆さん、カンパーイ!」
「か、カンパーイ…………」
さつきちゃんが音頭を取って、各自ドリンクバーで注いだジュースを片手に、乾杯をする。
一体何に乾杯しているのか分からない一同は微妙な表情で一口目を口にした。
「で? なんでいきなりこうなったワケ?」
相田さんが怪訝そうな顔でそう言うと、返事を待たずして青峰さんと涼太に目をやった。
「ワオ、また立派な身体になって……」
口の端からヨダレを垂らしそうな表情になった相田さんに、思わず青峰さんですら慄いている表情を浮かべた。
流石、誠凛の監督……!
「ねえ、黄瀬君……」
その相田さんが、神妙な面持ちで涼太に迫る。
「なんスか?」
「黄瀬君、神崎さんと結婚してロシアに移住するってホント?」
「ぶっ!?」
「なななななんスかそれ! 桐皇に流れてるナゾのウワサといい、なんなんスかもー!」
「げほげほげほげほげほ!」
相田さんの突然のその質問に、飲んでいたウーロン茶が変なトコロに入ってしまった。
「みわ、大丈夫っスか?」
涼太が言っている桐皇に流れている謎の噂の内容というのも気になるところだけど、
一体何?
結婚?
ロシア?