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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第14章 花火


……また強引に誘ってしまった。
この、定番と言っても過言でない流れ。

みわっちが断れないの、わかってるから。
ズルいんだ、オレは。

オレ、彼女の身体に手っ取り早く快感を覚えさせて、それで繋ぎ止めておこうとしてるんじゃないのか……?

「ねえ、あ、明るくない……?」

「そりゃバスルームっスからね」

「……洗うから、向こう向いてて!」

「洗ってあげるっスよ」

勝手にオレのシャンプーを手に取って泡立て、みわっちの髪につける。

いつもはみわっちが来ると母親の説明のもと、女性用のシャンプーを使っていたけども、今日はオレのやつ。

オレと一緒の香りになるように。

「わわわっ、自分でやるから大丈夫!」

頭皮を優しくマッサージ。
女の子の髪は大事っスからね。

「っ……」

「……みわっち?」

身体が反応してるけど、もしかしてこれでも気持ちイイんスか?
確かに、頭皮は性感帯って聞いた事がある。

オレに気付かれないように声を押し殺して我慢してる姿に、すげーそそられる……

気付かないフリをして、ハナウタ混じりにシャンプーを洗い流し、水気を切ってトリートメントを毛先につける。

「ほんっとに、白い肌っスね……」

「……ん……」

指を背中に滑らせると微かに聞こえた、声。

トリートメントを流したら、最後はコンディショナー。
頭皮につけないようにして毛先を中心になじませ、流す。

「じゃあ、次は身体を……」

「黄瀬くんの! 番です!」

「え?」

「交代、です!」

みわっちは凄い勢いで素早くオレを座らせ、オレがさっきやったように、シャンプーを泡立て始めた。

アレ?
ちょっとこれからお楽しみタイムなんスけど?

鏡が湯気で曇ってて、みわっちの顔は見えない。

彼女の指がオレの頭皮を優しく撫でた途端、頭から背筋まで走るような快感。

「!」

思わず声を押し殺した。
今の一瞬で勃ちそうになった。ヤバい。

なんだよ、オレみわっちのこと言えねーじゃん……。

「黄瀬くん、髪つるっつるだね……スゴイ」

「ハゲてるみたいな言い方やめて!?」

「あはは、ごめん違う違う。流すね」

シャンプーを流す時に触れる指先も柔らかくて、優しい。

だーから、オレが感じてどうすんだってば!

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