第23章 体育祭
しずくside
体育祭。
年に1回の学校行事。
クラスやチームで一致団結し優勝を目指す。
........正直、面倒くさい。
この暑い中にわざわざ汗を流さなきゃいけない意味もわからないし、そもそも優勝して一体何になるんだろう。
「 桜山さん、種目決まった?」
後ろの席の宮城くんに声をかけられる。
「...障害物リレー。」
そう、今は体育祭の種目決めの真っ最中。
友達に誘われ嫌々ながら障害物リレーに参加することになった。
去年の私ならサボって帰ってただろうな。
「___あとは、この種目だけなんですけど...。」
クラス委員が困り果てていた。
「...私やります。」
種目決めなんかに時間かけるなんて馬鹿げてる。
菅原と一緒にお昼食べる約束してるのに、、
「じゃあ、解散で大丈夫です。」
種目も全て決まり、解散となった。
「菅原ごめん!待った?体育祭の種目決めしてて遅れちゃった。」
「 しずくのクラスも? しずく、何出るの?」
「...障害物リレーと持久走。」
「げ、まじ?」
「持久走、誰もでたがる人いなかったから。」
「 しずく、運動神経もいいもんな。......ん、てか、障害物リレーでんの!」
「...そうだけど?」
「... しずくのクラスって青組だよな?」
「...うん。」
「じゃあ、障害物リレーよろしくな!」
「.....よろしく???」
「.... しずく、去年の体育祭サボっただろ。..そんで、種目決めのときの説明も聞いてなかったな。...うちの学校、障害物リレーは各学年2人ずつだして1年から3年まで合同の6人1チームでリレー形式でやるんだよ。俺らのクラスも青組で、俺も障害物リレー出るんだ。だから、よろしく!」
「...よろしく、お願いします。」
体育祭当日の障害物リレーが一気に楽しみになった。