第22章 水族館
菅原side
パンフレットのルートに沿って水族館の館内は見終えた。
クラゲのエリアでは、今まで間にないくらいの時間、 しずくとあんな距離で居れたな。
あの時の俺スゲェな..//
「いろいろ回ったなー。」
「...そうだね。そろそろ閉館時間?」
しずくが名残惜しそうに時計を見る。
「そーだ! しずく!」
俺は しずくの手を引いて歩いていった。
「ちょ、菅原?どこ行くの?」
「せっかく来たんだし、お揃いでなんか買ってこ! しずく、好きなの選んで!」
「...そんな、急に言われても困るんだけど。...うーん、あ、これ可愛いかも。」
しずくが選んだのは、ペアのブレスレットだった。
大きい方が黒で小さい方が白。
シャチを現しているみたいなデザインだった。
「ほら、私は腕につけるし、菅原は鞄とかにつけたらバレーの邪魔にもならないでしょう?」
「... しずく、センス良すぎ。じゃあ、それ貸して、買ってくる。」
「...え、悪いよ。」
「いいからいいから。ほら。ね?」
しずくからブレスレットを受け取るとる。
レジのおばさんに可愛い彼女だね。と言われ、少し照れくさかった。
「はい。お揃いだな。」
しずくに笑いかける。
しずくも少し照れたように笑った。
「...ありがとう//大事にするから。」
「はは。そんな、高いものじゃないし別にいいって。」
「...でも、菅原との初めてのお揃い。」
そう言って しずくはブレスレットを見つめていた。