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ヒトリヨガリ【ハイキュー】

第22章 水族館




「あ、次は....深海エリアだって。」

しずくがパンフレットを見て呟いた。
俺も しずくの見ていたパンフレットを覗き込む。

「...ってことはもう半分回った?」

「そうだね。....ん、もう12時だ。そんなに経ってたんだ、気づかなかった。」

「じゃあさ、あそこのエレベーターで3階上がってお昼にしよ?いろんなお店入ってるんだって。」

「そうなんだ、楽しみ。」


そう言って3階に上がる。
この水族館で魚をモチーフにしたデザートを出してくれるという人気のカフェに入った。

食後、イルカモチーフのチョコケーキやクラゲモチーフのゼリーなんかが運ばれてきた。

「...可愛いー。なんか、食べるのもったいないね。」

しずくが呟く。

「確かに。キラキラしててなんか、食べ物じゃないみたいだな。」

「...あ、そうだ。」

そう言って しずくは立ち上がり、俺の隣に腰を下ろした。
しずくの肩が俺の腕に触れる。

「へ?」

「せっかくだし、写真撮ろうよ。記念にさ。...あの、写真お願いできますか?」

しずくは自分のスマホを出しカフェの店員に渡した。

「ほら、菅原もお皿持って。」

そう言って しずくはさらに俺の方へ寄りかかる。
しずくとの距離がさらに縮まりドキドキする。
香水じゃないし、シャンプーかな?
いい匂いがする。

「ありがとうございます。」

しずくは店員からスマホを受け取るとまた、俺の正面の席に戻った。

「ほら、見て。綺麗に撮れたよ。やだ、菅原また真っ赤になってる。」

そう言って しずくはさっき撮ってもらった写真を俺に見せる。

「だって、突然あんな近くに来れたらびっくりするだろー。」

付き合ってから知った しずくのこと、相手から来られると照れたりするくせに、自分からいくときはなんでもないように寄りかかったりしてくる。
まぁ、それな俺も同じか。相手から急に来られると心の準備もできてないし。

「ふふ、菅原。写真ありがとう。思い出って大事だと思うんだ。だから、これからも沢山撮ろうよ。」

しずくは写真だとか形にすることを望む。
昔のことを考えているのか...。

「....あぁ。もちろん。2人の思い出、いっぱい作ろう。」

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