第17章 声
みんなと合流して りょー君のマンション前まで来る。
「.....このマンションの8階.....。」
しずく、無事でいくれ。
「あの。この人知ってますか?」
マンションから出てきた人に声をかける。
「....あー。8階に住んでる。優しい男の人って感じかしらね。たまにすごく落ち込んでる時あってね。どうしたの?って聞くと彼女さんと喧嘩したとかで、なんか、最近はすごくうきうきして帰ってくることが多いかなぁ。」
「....ありがとう、ございます、、。」
どうしたらいい?ここまで来たはいいけど、俺に何ができるっていうんだ。相手は大人。俺より周りからの信頼だってあるだろうし、まだ子供の俺が周囲に話したところで悪ふざけと言われて終わりじゃないか、、
「...そいつ悪いやつなんです!」
日向が言った。
「..は?」
「そいつ、悪い奴で俺たちの友達にひどいことして誘拐して、、それから、、」
.....日向。
そうだよな。
「ちょっと、あなた達、何言ってるの?」
マンションの住人はあからさまに眉を寄せた。
....信じてもらえなくても訴えるしかないよな。
「.....本当なんです!この人、自分の彼女に暴力ふるってたり、彼女は何度も泣いてました。しばらくして、彼女は学校にも来なくなって、この男の人が彼女を、 しずくを無理やり車に乗せたって、見たやつだっているんです。信じてください!お願いします!」
第18章につづく