第17章 声
結局、手分けをして手掛かりになりそうなものを探すことになり、俺、田中、影山、月島で しずくの家へ向かっていた。
俺たちは地図に書かれていた しずくの家まで来る。
「...着きましたけど。とりあえず、インターホン鳴らしてみます?」
そう言って月島がインターホンを鳴らす。
反応はない。
やはり、家にはいないのだろう。
鍵もかかっている。せめて、中に入れれば何か手掛かりになるようなものがあるかもしれないのに。
「.....中に入れればいいんすけどね。」
田中が言う。
「こっちから入れそうっすよ。」
影山の声が聞こえた方に走る。
「どこから、、って、こっちも鍵かかってるじゃないか。」
影山が居たのは、窓の前だった。
「いきますよ。」
_____________ガシャン____
「ちょ、王様馬鹿なの?!窓ガラス割るとか何考えてるわけ。セキュリティ会社とかに連絡いったら困るの僕らだよ?!」
影山は落ちていた石を窓ガラスに向かっておもいっきり放り投げたのだ。ガラスが割れ中に入る道ができた。
「そんなこと言ったって緊急事態なんだから仕方ねーだろ。」
「だからって、もう少し考えてから行動しなよ。」
「...ま、まぁまぁ、2人とも落ち着けって。とりあえず、中に入れるようになったんだし。....行きましょうか、菅さん。」
飛び散ったガラスに注意しながら中に入る。
しずくの家、初めて来た。
本当ならもう少し違う形で来たかったけれど。
「 しずく?! しずく?!」
名前を呼びながら家の中を探し回る。
やはり見つからない。
となると、やはり りょー君といるのか。
なにか、なにかないか。
りょー君に繋がるなにか。