第15章 違和感
菅原side
朝、目が覚めて部活へ行く。いつもと同じはずなのに、今日はそれが、すごく嬉しかった。
お昼の約束。
自然の口元が緩む。
「ん、日向、影山おはよーー!」
「あ、菅原先輩!なんか、今日機嫌いいですね。」
「なんか、いいことでもあったんですか?」
「わかるかー?でも、秘密だべ。」
浮かれていた。
昨日のメールに返信が来てないのは、少し残念だったけど、きっと昨日は疲れていたのだろう。
「早く昼休みになんないかなー。」
__昼休み。
授業が終わってからすぐに屋上への階段を上がる。
晴れてよかった。
屋上の隅っこ。
昔、といってもそんな昔じゃないけど、 しずくが座ってた場所に腰を下ろす。
風が当たって気持ちいい。
フェンス越しに下を見下ろすとグラウンドの様子がよく見える。
ここに座る しずくの気持ちが少しわかった気がする。
しずく、早くこないかな。
昼休みが始まって15分。
しずくは来ない。
授業が終わって先生につかまってるのかも、前も休みに担任に呼び出されてたし。
それか、授業が延長してるとか.....。
連絡も来てない....。
一度、 しずくの教室まで行ってみるかな。