第13章 スキ
「か.......勝手にきめんな!」
気がつくと俺は立ち上がって叫んでいた。
「なんだよ、それ。全然、わかってないだろ...。」
しずくは突然のことに驚いたのか俺の方を見上げキョトンとしていた。
両目に涙を溜めて。
「自分で言っといて、泣くくらいなら、そんな風に決めるなよ.....。他人になるとか、出会わなかったことにするとか........俺は。嫌だ....。」
「じゃあ....なんで避けてたの..。そんなの、言ってくれなきゃわかんないよつ」
しずくが言う。
俺も伝えるしかない。
「........スキ...だから。 しずくのことが好きだから、どーしたらいいのかわからなくなる。....正直、キツイよ。.... しずくには、恋人がいるって自分に、、言い聞かせれば言い聞かせるほど、苦しくなる。........でも、それも全部、 しずくのことが好きだから。.....」
唇を噛みしめる。
頬を涙がつたう。
「.......この前、 しずくにキスしてから、、俺たちはどこまで許されるとか.....もっと しずくに触りたいとか...考えてた....。1人でスルときとか、 しずくのことばっか浮かんできて.....頭の中で いつもしずくとヤってた.....。でも、その後、、自分のしてた行為が、、すげー汚く感じで...... しずくに、どんな顔して会えばいいのか、わかんなくなって.....。いつも、どんな風に接してたとか、、もー全部わからなくて。......」
言ってしまった。
こんなこと話したってお互いに気まずくなることぐらいわかっていたはずなのに。
「....それで、、避ける形になって、ごめん....。....それに......抜くときの、、オカズにしてた、とか.....そんなこと告白されても、不快だったよな、、謝る。」