第13章 スキ
菅原side
.......あの日から しずくとはちゃんと会っていない。
姿を見つけると変に意識してしまう。
結局、その後も何度か抜いてしまった。......自己嫌悪。
なんで、こんなことになってしまったんだろう。
もう、前みたいに自然に話すことはできないのだろうか....。
しずくは、俺とはもう会わないと決意していた。
それを、俺のわがままで無理やり捻じ曲げた。
1番苦しいのは、きっと しずく。
俺と りょー君に挟まれて心がボロボロになっているだろう。
しずくから離れなくてはいけないことはわかっている。
でも、嫌だ。離れたくない。離したくない。
いろいろなことを考えながら歩いていると、ついに目的地に到着した。
バレー部の部室。
日向がどうしても聞きたいことがあるって言うから来たけど......。
「日向ー。入るぞ?」
そう言って、部室のドアを開く。