第12章 好き
「あ、えっと、バレー部の。」
「日向です!」
「.....私に何か用?」
つい、あたりが冷たくなってしまう。
「用っていうか、菅原先輩となんかあったんですか?」
「!?........なにか.....って.....?」
目が泳ぐ。
これでは、何かありましたと。言っているようなものだ。
「.....もしかして、喧嘩とか?...それなら俺、仲直りの手伝いしますよ!!大船に乗ったつもりで待ってて下さい!!」
そう言って行ってしまった。
「あ、おい、日向どこ行ってたんだよ。」
「俺は恋のキューピットになるんだ。」
「はぁ?」
そんな話し声が遠くから聞こえる。
第13章につづく