第8章 トラブル
しずくside
声の方へ振り返ると りょー君が立っていた。
「....... りょー君?」
思考回路が停止する。
何を言ったらいいのかがわからない。
それに、悪いのは私。
りょー君は私達をみて作り笑いを浮かべる。
「..あの。」
菅原が口を開く。
「君には聞いてないよ。 しずく??ナニヲ、シテタノ?」
りょー君は怒ってる。
「あ、...お、お出かけ。....友達と。」
「オトモダチ??.......へー。 しずくに友達なんかいないと思ってた。だって、いつも一人ぼっちだったもんな。」
りょー君が私の近くまで歩み寄る。
りょー君が私の首に手を伸ばす。
「 しずくが友達と思っててもさ、彼はそうは思ってないかもよ?...男と女が2人きりなんてさ下心あるにきまつまてるだろ?」
「そんなこと!」
「ないって言い切れるの?お店の中にいた時から見てたけどさ。.......あんま可愛いことばっかしてると、怒るよ??」
そう言って笑った。
その時、また菅原が口を開く。
「...すみません。 誘ったのは俺なんです。だから、 しずくにあんま、強く言うのはやめてください。」
「だから、お前には聞いてないんだって。それに、誘ったのは君でも、それを了承したのは しずくだろ?」
私は何も言えないでいた。
「 しずくにはさ、俺以外いらないんだって。俺以外でお前を必要としてるやつなんかいないんだよ。ずっとそうだっただろ?」
りょー君に呆れられてしまった。
息が苦しい。
上手く呼吸ができない。