第7章 休日
言ってしまった。
しずくに恋人がいるのはわかってる。
告白してもどうにもならないこともわかってる。
だが、言ってしまった。
「.......今日は、もう帰ろう?」
俺の告白をまるで聞いていなかったように しずくが呟く。
「 しずく...。その...」
気まずい雰囲気のまま会計を済まして店を出る。
「今日は、ありがと。じゃあ、また学校で。」
そう言って しずくは歩き出そうとする。
.......このままじや、なんか、嫌だ。
「 しずく!ちょっと待ってくれ」
そう言って しずくの手を掴む。
その時、知らない男の声が聞こえた。
「 しずく。こんなとこでなにやってんの?」
第8章へつづく