第6章 帰り道
しずくside
結局、見ているうちに部活終了下刻になってしまった。
外を見ると暗くなっていた。
雨がポツポツと降っていた。
「あ、傘。」
確か、ロッカーの中に折り畳み傘があったはず。
とりに行ってこよ。
「あった、あった、よかった。」
そう言って教室を出ると......
バシャッ_______
頭からずぶぬれになる。
「...........は?」
「あ......ごごごごご、ごめんなさいっっ!!!!先輩!」
茶華道部の一年生が持っていた花瓶?の水をぶつかった拍子に頭からかぶってしまったらしい。
一年生は顔を真っ青にして謝罪をしてくる。
「....今日はもう帰るだけだからいいけど....、気をつけてよね。廊下、拭いといてよ?」
そう言ってその場を後にする。
傘とりにきた意味なくなっちゃったな。
そんなことを考えながら荷物の置いてある体育館に戻る。