第24章 お泊り
菅原side
映画、あんま頭に入ってこないな。
どうしても隣にいる しずくが気になってしまう。
しずくを横目でみる。
テレビをじっと見つめている。
目、大きいし、睫毛長いな。唇も柔らかそうだし。
.....いや、実際柔らかいけど。
可愛くて、スタイルも良くて、そんな しずくが俺の彼女なんだよなぁ。
「....なに?そんなに見られると恥ずかしいんだけど。」
そう言って俺を見る。
「別にー。こんな可愛い彼女がいて幸せだなぁって。」
「え////なに、急に。.....菅原だってそうだよ。わたしにはもったいない。」
「....そういうさ、自分を卑下するような言い方。俺あんま好きじゃないんだけど。」
「ごめん。...てか、ちゃんと映画みてよ。後で感想聞くから。」
「意外と面白かったね。」
「...そうか。....怖かったー。」
「なに?菅原。意外と怖がりなの?」
しずくが笑って言った。
「いやいや、別にそーいうわけじゃねぇから!」
「そうなんだー。ふふふっ。」
「信じてないだろー。」
「.....初めて一緒に出かけた時も映画だったね。映画館で見るのも迫力があっていいけど。家でゆっくりしながら見るのもいいね。」
「.....確かに。あ、今度俺ん家もくる?そんな面白いもんないと思うけど。」
「行きたい!約束だからね。」
そう言って しずくは小指を立てた。
指切り。
「.....ねぇ、菅原。部活楽しい?」
「楽しいよ?どうしたの急に?あ!もしかして、バレー興味出た!?2年のマネいないし、マネージャーとかでも、あ、それとも女バレに?」
「別に、そういうわけじゃないし、マネもやらないけどさ。....その。部員同士も仲良いの?」
「まぁ、いいと思うよ?」
しずくのことで俺と一緒になって走り回ってくれるくらいには。
「............マネージャーとも?」
マネージャー?
これってもしかして......//
「..... しずく、もしかして妬いてるべ?」
「そういうわけじゃないけど。.....バレー部のマネージャーは可愛いって今日一年生が話してたから。」