第23章 体育祭
しずくside
体育祭の結果は青組が1位で終わった。
クラスでは友達が「 しずくの活躍があったからだ」とか「クラスでは 間違いなくしずくが1番活躍した」とか嬉しいことを言ってくれた。
汗を流しスポーツをのはどうでもいいが、褒めてもらって嫌な気はしない。
そして帰り道。
今日は部活がないため校門で菅原を待っていた。
「あ!君2年の!めっちゃ活躍してた子だよね!」
知らない男子生徒に話しかけられる。
「部活入ってないって本当??陸上部入りなよ!俺、陸上部何だけどさ、君なら大会でもいい結果残せると思うんだよねー!どう?どう??」
勧誘。こういうグイグイくるタイプ苦手だな。
...部活入る気ないし、断るしかないんだけど。
「あの...「 しずく!!お待たせ!」
断ろうとした私の言葉が菅原の声でかき消される。
「... 菅原??君、菅原待ってたの?」
「...だったらなんですか?」
私に声をかけてきた男子生徒は菅原の知り合いのようだ。という事は三年生か。
「菅原の彼女とか?へー、菅原彼女いたのか!しかもめっちゃ可愛い!いいなー。菅原部活ばっかだし、時間合わせるの大変だろー、でも学校同じっていいよなー!いつでも会える感じか?」
私の陸上部勧誘の話から、興味が菅原の彼女の話に変わったようだ。
「はは、また話すからさ。今日は、俺ら帰るな。じゃあ!」
相手は納得した様子で手を振って反対方向へ歩いていった。
「...ありがとう。ちょっと困ってたから助かった。」
「へ、あぁ。いいって!」
「こんな明るい時間に2人で帰るのって、なんか変な感じ。」
「確かに。今日は疲れたなー。最後の体育祭で優勝出来たし!..こりゃ帰ったら爆睡だな。」
「......そうだね。」
...今日はすごく楽しかった。
本当に楽しかったから一人ぼっちの家に帰るの、ちょっと嫌だな。
去年までなら りょー君が話を聞いてくれていたけど...。
「 しずく?どうした?」
「..........菅原。今日、泊まっていかない?」
「...は?//どうした、いきなり//」
「...今日は本当に楽しかったの。だから、なんて言うんだろう、センチメンタル?みたいな。」
「... しずくがいいなら//」
体育祭end♡