第3章 小さな好敵手ー木兎光太郎の場合ー
今、俺たちは散歩中に見つけた
小さな公園にいる
「xxx姉ちゃん
早くー!」
『待って、幸太郎くん!』
あの子供…
xxxに懐きすぎだろ
xxxも幸太郎には甘いのな
『はぁー…暑いねー』
そう言いながらxxxは
俺のいる日陰に入ってきた
「幸太郎と仲いいのな」
『まぁ、いとこだからねー』
「ふーん…」
なんか気に入らねぇ…
俺は未だに名字呼びなのに
あいつは名前で呼ばれてるのとか
俺とは外で手繋いでくれないのに
あいつとは繋いだりとか…
『どうしたの?木兎くん』
「べっつにー、何でもねぇよ」
『あ、お腹すいたとか?
もうお昼だし帰ろうか』
俺は子供かよ
『幸太郎くーん
そろそろ帰ろうか』
幸太郎はひとり遊びをやめ
こっちに走ってくる
そして、俺とxxxのあいだに
無理矢理入ってxxxと手を繋いだ
『もう片方の手はお兄ちゃんと繋ぐ?』
「…おじさんとは繋ぎたくない」
お…おじさん…
俺まだ20過ぎたばかりなのに…
つか…
この子供、あからさまに
俺の事嫌ってんなー…
俺何かしたか?