第3章 小さな好敵手ー木兎光太郎の場合ー
「ふあぁ…」
休みだからって寝すぎたな
時計を見ると
もうすぐ10時になりそうだった
「xxxー
コーヒー入れ…て?」
いつもの様にリビングに行くと
椅子に子供が座っていた
「は?」
無愛想なツラの子供は
小さなコップに入ったジュースを飲んでいる
俺はその場に立ち尽くしていると
ベランダに通じている窓が開いた
『あ、木兎くんやっと起きたんだ』
「xxx…」
洗濯物カゴを抱えたxxxが入ってきた
「いつの間に子供なんてできてたんだ!?」
『へ!?』
俺は椅子に座っている子供を指す
『あの子は幸太郎くん。私のいとこだよ
おばさんが急な出張とかで
3日間預かることになったの
って、前言ったのに
もしかして、聞いてなかった?』
「あー…うん」
そういえばそんなそんなこと
言ってたような言ってなかったような…
『幸太郎くん
洗濯終わったしお散歩行こうか
木兎くんは家でゆっくりしてるでしょ?』
「あ、あぁ…そうだな」
外にあんまり出たくねぇし…
『よし、行こっか』
「うん!」
子供はさっきと打って変わって
笑顔で話す
これは…
いや、そんなことねぇと思うけど
「xxx、俺も散歩ついてく」