第10章 二口の悩み
まどか が利用している駅に到着し
暫く歩く。
「二口は青根ちゃん家知ってるの?」
「ああ、よく遊びに来てるからな!」
「なんだ。遊びに来た時に私も誘ってくれてもいいのに。」
「知るかよ!つかまどか は青根ん家に毎日遊びに行けばいい話だろ?」
「えっ!さすがにそれは出来ないよ。一応年頃の男女ですから。」
「おっ?まどか のくせにそんな事意識しちゃってる訳ですか?」
「くせにってどういう事よ!……青根ちゃんなら変な事しないだろうけどさ、やっぱり高校生になると近所の目も気になるし行きづらいじゃん。」
「変な事ってどんな事?」
二口にそんな事を言われまどか は赤面しながらゴニョゴニョ話す。
「……変な事って……いかがわしい事に決まってるでしょ…」
「ククッ、まどか ちゃん顔真っ赤にさせてカッワイイ!」
はうぅ……馬鹿にされてる。
「分かってんだったら言わせるな!」
そう言ってまどか は二口の肩を叩いた。
そっか…まどか は青根の気持ち気付いてねぇんだもんな。
「なによ、黙っちゃって!」
「べっつにー。まどか は鈍感なんだなって思っただけ。」
「はぁ?何なのいきなり!」
鈍感なのは二口のほうだっつーの。
まぁ、気付かれちゃ困るんだが。
「…まっ、さっきのは気にすんな!」
「へっ?うん。別に気にしてないし。」
訳わからないんだけど。
二口は何が言いたいんだろ。
まどか は少し不思議に思っていた。