第10章 二口の悩み
それぞれ頼んだんだ物を食べお会計。
二口が伝票も持って全て払ってくれた。
「私のいくらだった?」
「いいよ。俺の奢り!まぁ払いたいんだったら請求するけど?」
「えっ!……やっぱり悪いから払うよ。」
まどか は鞄から財布を取り出した。
「マジでいいから!素直に奢られときな!」
「うん。二口ありがとね!」
「よっし!これでまどか に貸しが出来た。今度は何してもらおうかなっ!」
そう言って二口はニヤッとする。
「はぁ?私に貸し作る為に奢ったの!?信じらんない!」
まどか はムッとする。
「プッ、嘘だよ!この間の弁当のお礼まだだったから奢ったんだよ!」
「そういうことなら。二口ごちそうさま。ありがとうね!」
「おう。じゃあ帰ろうぜ!青根ん家の隣だろ?家まで送ってやるから!」
その言葉にまどか の胸が高鳴る。
私って幸せ者だ!
まどか は駅へと向かう二口の後を追いながら嬉しさと緊張でドキドキしていた。