第9章 酸っぱいグミと甘いアメ
お昼休み
二口と青根は一緒に昼食を取っていた。
二口はまどか のお弁当。
青根は母が作ったお弁当とまどか が作ったお弁当を食べる。
「……この間の弁当より随分豪華だな。」
やっぱりウマイ。
毎日料理作ってると上手になるのかね。
「なぁ、青根はよくまどか の料理食ってんの?」
「……………いや、食べない……まどか に手間かけさせたくないから。」
「ふーん。青根はまどか に気を使うんだな。」
……別に気を使っている訳じゃない。
あいつは人一倍頑張るから無理して欲しくないだけ。
だからマネージャーなんてして欲しく無かったのに。
青根は二口にまどか の事を言われ考えてしまい暫く箸が止まっていた。
「青根、飯食わねぇのか?」
「…………食うよ。」
青根はまた食べ始めたが食が余り進まずまどか が作ったお弁当だけ食べ自分の家のお弁当は殆ど手を付けずにいた。
「弁当残すのか?勿体ねぇ。」
青根が食べかけのお弁当片付けようとしていたら二口が話かけてきた。
「…………いるか?」
青根は二口にお弁当を差し出した。
「サンキュー。今日は腹減ってたんだよね。」
二口はヘヘッと笑って青根に貰ったお弁当を
食べ始めた。
弁当を残して帰ると後々厄介になりそう。
そう思った青根にとっては二口の行動には助かったのかもしれない。