第23章 二口の想い
「…………二口の言いたい事はわかった。
昔みたいに俺にも嫌われたくなかったんだな。」
「ああ、青根に嫌われたら立ち直れないから……。」
「…………俺は二口の昔の親友みたいにお前の事を嫌ったりはしない。でも……正直な話俺はまどか とお前を会わせたくなかった。」
「……やっぱり…俺の気持ち気付いてたのか?」
「……気付いてた。お前が1年の終業式に出会った女の子がまどか だってすぐにわかったから。………その時から好きだったんだろ?」
「ああ、殆ど一目惚れだった。でも次に会った時はまどか は俺の事を覚えていなかった。だから……今度は覚えて貰えるような嘘をついて……また会える口実を作ったんだ…。」
「…………まどか はその間に二口の事を好きになってたんだと思う。………まどか が初めて部活を見に来た時にはアイツは二口しか見てなかったから……。」
青根の話を聞いて二口は胸を締め付けられていた。