第22章 涙の理由
一方まどか の自宅から出てきた二口は
駅へと向かっていた。
まどか ……ごめんな。
俺と同じ気持ちで嬉しかった。
本当は俺も好きだって伝えたかった……。
二口はまた出てくる涙を堪えていた。
まどか に引っ叩れた所が痛い……。
告白を断ったくせにキスなんかして
最低な男だと思っただろうな……。
左頬擦りながら二口はまどか にごめんと呟くばかりだった。
ふと二口は思い立ったようにスマホを取りだし夜道を歩きながらメッセージを送った。
メッセージを送った相手は青根と茂庭。
青根には
[青根、お願い。俺まどか を傷付けてしまった。泣いてるかもしれないからすぐにまどか ん家に行って欲しい。]
茂庭には
[夜遅くにすんません。話したい事があるので茂庭さん家泊めてくれませんか?]
二口は二人にメッセージ送ると
茂庭からは了解の返信メッセージが届いたが青根からは返信メッセージが届かなかった。
大丈夫……青根の事だ
きっとまどか ん家に行ってるはず。
二口は青根を信じ茂庭の家に向かった。