第22章 涙の理由
二口はまどか を優しくソファーに倒し
そのまま覆い被さった。
「………二口……」
まどか は二口の顔を見た瞬間
二口の頬に涙が伝っているのに気付く。
二口………泣いてるの?
まどか は涙を流している二口から目が離せなくなっていた。
また二口もまどか から目線を外す事なく
まどか を見つめる。
暫く二人は無言で見つめ合い
そして二口はまどか の頬を触り顔を近付けさせていた。
期待させないで……。
私の事好きじゃないなら……やめて。
まどか は近付いて来る二口に頬を触られ頭の中ではこんな事を考えていたが嫌がる様子を見せなかった。
「…………後で思いっきり引っ叩いていいから……。」
二口は涙を流しながらそっとまどか の唇を奪った。
まどか はキスされた瞬間驚いたが
すぐに受け入れるように目を瞑った。
……引っ叩ける訳ないでしょ……。
だってずっと好きだったんだから……。
まどか は二口にキスをされながら
フラれても未だ未練を残していた。